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第4話:あなたは、いつも誰かを優先してきましたね。

7月31日
読了時間: 7分

みなさん、こんにちは! 心理カウンセラーの「らいおんハートおじさん」です。



あなたのこころが、一冊のアルバムを持ってきました。


こんにちは。


あなたのこころです。


今日は、手紙ではありません。


あなたに見てもらいたいものがあって、

一冊のアルバムを持ってきました。


少しだけ、

一緒にページをめくってもらえますか。


安心してください。


今日は、

つらかったことを思い出すためではありません。


誰かを責めるためでもありません。


まして、

あなた自身を責めるためでもありません。



これは、

あなたが歩いてきた道を、

私と一緒に振り返る時間です。




最初のページには、小さな笑顔がありました。


一枚目の写真には、

幼いあなたが写っています。


小さな手で、

一生懸命お手伝いをしています。


「ありがとう。」


その一言が嬉しくて、

あなたは少し照れながら笑っています。


私は、その笑顔を今でも覚えています。


誰かの役に立てることが、

あなたは嬉しかった。


誰かが笑ってくれることが、

自分の幸せだと思っていました。


その優しさは、

とても素敵な宝物です。




あなたは、優しいことを覚えていきました。


ページをめくるたびに、

いろいろな思い出が出てきます。


友達に譲ったこと。


家族を気遣ったこと。


職場で、「私がやります。」

と手を挙げたこと。


本当は疲れていても、「大丈夫です。」

と笑ったこと。



どのページにも、

あなたらしい優しさがありました。


私はそのたびに、

「なんて温かい人なんだろう。」

と思っていました。




少しずつ、順番が変わっていきました。


でも、アルバムを見ていると、

少しだけ気になることがあります。


最初の頃は、

あなたも一緒に笑っていました。


「私も楽しい。」


「私も嬉しい。」


そんな写真がたくさんあります。



ところが、

ページが進むにつれて、

少しずつ変わっていきます。


家族が笑っている写真。


友達が喜んでいる写真。


職場の人が助かった写真。


そのどれも、

とても素敵な写真です。



でも、

写真を撮っている人は、

いつもあなたでした。


誰かの笑顔は写っているのに、

あなた自身の笑顔は、

少しずつ少なくなっていったのです。




私は、ずっと隣で見ていました。


あなたは、

気づいていなかったかもしれません。


でも私は、

いつも隣で見ていました。


夕飯の準備をしながら、

家族のことを考えていたこと。


仕事が終わっても、

「明日は何をしよう。」

と頭の中が休まらなかったこと。


自分の服を買おうとしても、

「やっぱり今度でいいか。」

と棚へ戻したこと。


好きだった趣味も、

「時間ができたら。」と言って、

いつの間にか後回しになっていたこと。


私は全部知っています。


だから今日、

あなたに伝えたいことがあります。




あなたは、自分を忘れたわけではありません。


よく、

「自分を大切にしましょう。」

と言われます。


でも私は、

その言葉を聞くたびに、

少しだけ首をかしげてしまいます。


だって、あなたは、

自分を大切にしたくなかったわけではありません。


忘れてしまったわけでもありません。


ただ、

毎日が忙しすぎたのです。


朝起きて、仕事へ行き、


家族のことを考え、買い物をして、


ご飯を作り、洗濯をして、


明日の準備をして、


気づけば一日が終わる。


そんな毎日の中で、

「私の時間。」というページだけが、

少しずつ白紙になっていきました。



あなたは悪くありません。


ただ、

大切な人を大切にすることに、

一生懸命だっただけなのです。




だから私は、今日このアルバムを開きました。


私は、

あなたに何かを反省してほしくて、

このアルバムを持ってきたわけではありません。


「もっと自分を優先しなさい。」


そんなことを言いたいわけでもありません。



ただ、

一枚一枚の写真を見ながら、

思い出してほしかったのです。


誰かを大切にしてきたあなたも、

本当はその写真の中にいたことを。


笑っていたあなたも、


夢中になっていたあなたも、


ちゃんとここにいることを。


そして私は、その頃のあなたに、

もう一度会いたいと思っています。




あなたの場所も、ちゃんと空いています。


アルバムを見ながら、

私は、ずっと考えていました。


あなたは、

本当にたくさんの人を大切にしてきましたね。


家族。

友達。

職場の人。

近所の人。

困っている誰か。


いつも、


「私が少し頑張れば。」


そんな気持ちで手を差し伸べてきました。


だから、あなたの周りには、

笑顔が増えていきました。


「ありがとう。」という言葉も、

たくさんもらいました。


でもね。


その輪の中に、

一人だけ入っていない人がいたのです。


それは、あなた自身でした。




あなたにも、「お疲れさま」を言ってあげてください。


家族が疲れていたら、

「今日はゆっくり休んでね。」

そう声をかけますよね。


友達が落ち込んでいたら、

「無理しないでね。」

と言えますよね。


では、

あなたが疲れている日は、

誰があなたに声をかけてくれるのでしょう。



もちろん、

周りの誰かが気づいてくれる日もあります。


でも、

毎日は難しいかもしれません。


だから私は、その役目を、

あなた自身にもお願いしたいのです。



朝、鏡を見たとき。


仕事が終わった帰り道。


夕飯を作り終えたあと。


眠る前のほんの一分。


そのどこかで、


「今日もお疲れさま。」


そう言ってあげてください。


その一言を聞くだけで、

私は安心できます。




幸せは、「誰かの笑顔」だけではありません。


あなたは、

「みんなが笑っていてくれたら、それでいい。」

そう思ってきた人です。



その気持ちは、

これからも大切にしてください。


でもね。

私は、

もう一つだけ願いがあります。



あなたが笑う日も、

少しずつ増えてほしいのです。


美味しいお茶を飲んで、

「美味しい。」

と思う時間。


空を見上げて、

「今日は気持ちいいな。」

と思う時間。


好きな音楽を聴いて、

少しだけ鼻歌が出る時間。



そんな何気ない時間も、

あなたの人生には必要です。


幸せは、

誰かのためだけにあるものではありません。


あなたにも、

受け取る順番が回ってきていいのです。




らいおんハートおじさんから、あなたへ


ここまで読んでくださって、

本当にありがとうございます。



カウンセリングをしていると、

こんなお話を聞くことがあります。


「私は家族が元気なら、それでいいんです。」


「子どもが笑っていてくれれば十分です。」


「私のことは後で大丈夫です。」


その言葉には、

深い愛情があります。


だから私は、

その優しさを否定したいとは思いません。



でも、ひとつだけ、

お伝えしたいことがあります。


あなたが笑っていることも、

家族にとっては、とても大切なことなんです。


あなたがホッとひと息つくことも、

誰かにとっては安心につながっています。


だから、

「自分を大切にすること」は、

決してわがままではありません。



それは、

あなたの優しさを長く守るための時間です。


どうか、

これからは「自分」も、

大切にしたい人の一人として数えてあげてください。



あなたのこころは、

その日をずっと待っていました。




PS

追伸

今日は、

一つだけ小さなお願いがあります。


明日、

何かを選ぶ場面があったら、

ほんの小さなことでいいので、

「私は、どっちが嬉しいかな。」

そう自分に聞いてみてください。



お昼ご飯でも。


飲み物でも。


帰り道でも。


その小さな選択が、少しずつ、

あなたをあなたらしい毎日へ連れていってくれます。



私は、その一歩を

心から応援しています。


ありがとう。


次のお手紙が、

このシリーズ最後のお手紙になります。



最後に伝えたいのは、

「さようなら」ではありません。


「これからは、私の話も聞いてください。」


そんなお話をしようと思います。


その頃には、

あなたが少しだけ、

自分のこころの声を聞けるようになっていますように。


あなたのこころより


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